10月21日に美奈宜神社の神幸祭の中で行われる行事。雌雄二対の獅子があるが、胴体をシュロであみ、獅子役の脚絆にもシュロを使用する等に特徴がある。長田・鵜ノ木両地区の人々により長く伝えられたもので、神幸神輿の警護を長田地区が、神輿台を祓う役を鵜ノ木地区がおっている。それぞれの獅子には獅子の全責任をおう「郷社」と呼ばれる男性1名と、「世話人」と呼ばれる男性2名がつく。獅子は大きく暴れまわり、世話人が口取りをしておさえる。この系統の獅子は筑後川中流の各地に伝えられていたが、現在まで本来的な形で残っているのはここだけとなった。伴奏がなく、演技にも芸能化が少なく、祓いの獅子の姿がよく伝えられている。