当日の朝、氏子達が古宮八幡神社から唐櫃をかつぎ、太鼓を打ち鳴らしながら宇佐八幡宮の神鏡を鋳造したと伝えられる長光の清祀殿の側にある家に「オマガリ様」を迎えに行く。祝詞奏上の後、「オマガリ様」を唐櫃に収めるが、その行為は秘事である。清祀殿裏の住野川(禊川)で汐井採りを行い、神社に戻り、「オマガリ様」を本殿に供える。午後になると、御輿は「古宮音頭」を歌いながら、神社の石段下にある旅所に渡御する。御輿は町内を通り、天矢の天照大神宮へと向かう。祝詞奏上後、再び旅所に戻る。翌日、旅所から清祀殿、古宮八幡神社御手洗池跡の碑を経て、神社へ還御する。神幸本来の形をよく残すのみならず、香春岳信仰を理解する上で重要なものである。