西流する筑後川が南側へと流れを変える地点の低台地上に位置し、筑後国を統治した官衙跡である。7世紀末から12世紀後半にわたるⅠ~Ⅳ期で国庁が遷移する点と、国司館跡やⅠ期を遡る、官衙的性格を有するとみられる建物群が確認されており、それらの一部が国史跡として指定されている。古代から中世にわたっての国府の移転・存続や、歴史的に国司制度の大きな変化の時期にあたる国司館の存在や、その国司館と国庁との関係を示すものとして重要である。