筑前町(東小田)峯遺跡は、筑後平野の北部、曽根田川右岸の微高地上に所在する。昭和六十年の発掘調査で10号甕棺墓からガラス璧片円板2、内行花文清白鏡、内行花文日光鏡各1、鉄剣、鉄戈各1、鉄鑷子1が出土している。鏡は中国の前漢鏡で、ガラス璧も同様に大陸で生産されたとみられる。ガラス璧の出土は、三雲遺跡、須玖岡本遺跡に次ぎ、わが国で3例目で、大陸との対外交渉など、弥生時代中期の終わり頃(約2000年前)の社会を知ることができる重要な資料である。