もと蜜柑山の山頂に露出していたもの。蓋を失って棺身だけが残る。外形の長さ180cm、幅57cm、高さ35cm。凝灰岩製で、少し欠損した部分もあるがよく原形を残している。頭部側のみに1個の縄掛突起をつくり、内部には石枕を削り出している。石枕付近にはかすかに赤色顔料の痕跡がみられる。比較的小形の石棺で、頭部側のみに縄掛突起1個を持ち、やや退化形式の舟べり部の形態を有することなどから、黒崎山舟形石棺よりやや後出するタイプと考えられる。