新宮漁港の沖合約7kmの玄界灘に浮かぶ相島の北東部に位置する墳墓群である。一般的には土を盛って墳丘を築く古墳が一般的であるが、ここでは墳丘を石だけで造ったり、石と土を混ぜ合わせて造った古墳であることから、「積石塚」と呼ばれる。遺跡内で大きさ約2m~12mの玄武岩の礫で造った計254基の積石塚が確認された。4世紀末から7世紀までの間築造されており、5世紀中頃の120号墳は、全長20mの前方後方墳で最大の規模を誇る。海の直近に墓を造っており、海洋関係の人物たちの墓と考えられる。また、島内では同時代の集落は見つかっておらず、どこに住んでいた人々かはわかっていない。