横大路家住宅は、「千年屋」と呼ばれており、天台宗の開祖である最澄が寄宿した際にお礼として「横大路」の姓と「毘沙門天の像」「法理の火」「岩井の水」を授かったと伝わる。本住宅は、茅葺、寄棟造で、「曲り屋」と呼ばれる平面がL字型の民家である。座敷部には、座敷・次の間・居間等が並び、座敷には毘沙門天像が祀ってある。土間部は広く、東端に馬屋と味噌部屋がある。大黒柱に見られる手斧仕上げの加工痕や古文書の家相図から建築年代は17世紀まで遡ると考えられており、九州でも最古旧の民家とされる。