江辻遺跡は縄文時代から弥生時代を中心とした集落遺跡で、その第4地点からは縄文時代晩期末の土器や石器がまとまって出土した。弥生時代に出現する稲作に関係する遺物が全く見られない点が特徴的であり、縄文時代の伝統的な土器や石器類は、九州北部の縄文時代最後の様相を知る上で極めて重要である。その中に、碧玉製の管玉が1点含まれており、これは我が国最古の事例として注目される。