石碑の正面上半に直径30cmの月輪内に梵字で「バン」(大日如来)を薬研彫し、下半部には「十方佛土中 唯有一乗法 無二亦無三 除佛方便説 観応三年十一月九日吉原村若衆二十四人 敬白蓮(ママ)融」と法華経の偈文及び年号・建立者・発起人を刻む。観応三年は北朝の年号で1352年を示す。「吉原村若衆二十四人」の記述は「惣」の中核をなす「若衆」と考えられ、「老若」からなる惣組織の年齢階梯制を示す貴重な資料であるとともに、吉原村の自衛・自治組織の一端をも物語る。