復元長45m(残存約37m)を超える前方後円墳で、6世紀末~7世紀初頭(1,400年前頃)に築造された。船原古墳の最大の特徴は、古墳の南側で、我が国初の豊富な遺物が埋められた土坑(遺物埋納坑)が発見されたことである。土坑からは、多くの馬具、小札甲(よろい)、弓、矢じり等、500点以上の膨大な数の出土品が見つかっている。特に、ガラスの飾りがついた馬具の一種である辻金具や馬の頭にかぶせるよろいである馬冑、蛇行状鉄器等は、日本でも稀少で、朝鮮半島との関係が深い。なぜそのような貴重な品を墓に副葬するのではなく、近くの穴に埋めたのかなど不明な点は多い。