隈・西小田遺跡は弥生時代を中心とした集落跡と墓地などが見つかっており、中でも甕棺墓は1600基余りが見つかっている。このうち弥生時代中期(約2000年前)の首長の墓と考えられる第3地点109号甕棺墓、第13地点23号甕棺墓では、埋葬された成人男性の右手にゴホウラ貝製腕輪がはめられ、他にも細形銅剣や鉄戈、鉄剣、前漢鏡が出土している。このほか丘陵斜面からは一括埋納された銅戈23本が発見され、1本の茎部分には鹿の絵が刻まれている。これらの出土品の他、複数の青銅、鉄製品や石製品、銅剣の刺さった人骨などが県指定文化財に指定されている。