風浪神社は、社伝によると神功皇后が新羅親征の帰途、暴風にあった際に白鷺に導かれて榎津に無事到着でき、白鷺がとまった樟のある聖地に社殿を建てたことが起源とされる。主祭神は、少童命(ワダツミノミコト)で、現在も地域の人々からは「おふろうさん」の愛称で親しまれ信仰を集める。現在の本殿は、永禄3年(1560)に筑後国柳川城主の蒲池鑑盛の再建とされる。三間社流造、檜皮葺である。周囲には勾欄付き切り目縁を廻し、正面には登り勾欄付の五段木階を設ける。内部は前後に二分され内陣と内々陣からなり、内々陣に一段高くして上座が設けられる。