風浪神社五重塔は、風浪神社境内に位置する石塔である。正平10年(1355)の銘より「正平塔」とも呼ばれる。二重基壇上に立つ五重の石塔で、現在相輪の先端は欠損しているが、総高3.3mである。反りをもった軒先は厚く、軒裏には垂木が彫り出される。屋根は入母屋造、大棟の隆棟に鬼面の彫刻を飾る。また最上層の屋根の隅棟には竜頭を飾る。塔身には各層に菩薩や天女など様々な仏像の彫刻を施す。