像高124cm、頭体部は両肩まで一木。顔は、伏目がちで鼻・唇も小振りであるが彫りが強く、すっきりした印象をうける。衣は、薄く身をつつみ簡略に刻まれているが、刀法は巧みで動きがよい。手は前に曲げ右に錫杖、左に宝珠を持ち、左足を踏み下げ、岩座の上に坐り、左足は蓮華の上に乗っている。全体にどっしりとかまえ、古様な一木造の作風を伝えているが、穏和な印象は、平安時代後期の造りと考えられる。