浄土宗鎮西本山善導寺の梵鐘は、その大伽藍にふさわしく総高1.88mを測る堂々としたつくり。鐘身は4区に袈裟襷で区分され、乳の間には径3cmにもおよぶ大きな乳が、4段4列4ケ所に配される。撞座は八葉蓮華文で径21cmで駒の爪は大きく盛り上りを見せるとともに張り出し、江戸時代の作風を示す。梵鐘の由来が刻銘されているが、それによると当寺30代の住持弁忍宗無のとき、即ち寛文元年(1661)に有志の人々が唐金を喜捨して鋳造したものとされる。