吉武高木遺跡は福岡市の西部、室見川左岸の扇状地上に位置し、現在は「やよいの風公園」として整備されている。総数千二百基を越える甕棺墓、木棺墓が発見されており、多くの墓から副葬品が出土している。多鈕細文鏡などの豊富な副葬品を伴う三号木棺墓をはじめ、銅剣・銅戈・銅矛などの武器、勾玉等の玉類など、朝鮮半島との関わりが深い副葬品が多数見つかっている。弥生時代前期~中期の青銅器が伝来した頃の社会を考える上で重要な資料である。