昭和48年(1973)、筑前町の栗田遺跡から出土した丹塗磨研土器である。この遺跡からは甕棺墓54基と、それに伴う祭祀遺構8箇所が見つかっており、丹塗磨研土器は祭祀遺構から出土した。丹塗磨研土器には、壺、甕、大型器台、椀、高坏など多様な種類があり、死者を甕棺に埋葬する際に、墓前にこれらの赤い土器を置き、埋葬の儀礼が執り行われたと推測されている。当時の葬送儀礼を知る上で貴重な資料である。