秋分の日とその前日(通常9月22・23日)に菅原道真の旧宅という榎社を旅所として行なわれる行事。当番区によるシメ打ち、シメ掛け等の準備がすむと、早朝、武蔵寺の紫藤の滝で汐井とり、岩踏川でみそぎをして、夜半神輿が迎火等に迎えられお下りをする。23日午後還御されるが、高張提灯を先導とし、五行の鐘と太鼓、鉾、旗、花車、竹の曲、辛櫃、神馬、騎馬の神職他の人々が神輿を守り、平安絵巻をくり広げる。夕刻浮殿で休息、竹の曲の奉納があり、本殿に帰り神幸を終る。参加する氏子達はほとんど狩衣姿で、大江匡房が康和3年(1101)にはじめたことが記録に見える。嘉永5年(1852)、元治元年(1864)にかかれた御神幸式絵巻が残っており、往時の祭礼をしのぶことができる。