船迫窯跡は古墳時代から古代の窯業生産遺跡である。窯跡の他に瓦製作の工房跡等も確認されたことで、窯業生産の工程や変遷が分かる全国でも数少ない事例として重要である。6世紀後半には須恵器、7世紀や8世紀には瓦を生産しており、瓦は上坂廃寺や豊前国分寺に供給したことが分かっている。中でも上坂廃寺の屋根飾りに用いられた鴟尾は巨大で、朝鮮半島のものと類似性が高く注目される。現在は窯跡1基と、復元された工房建物を見学することができる。