県指定 有形文化財 建造物

三重塔

  • 三重塔
  • 三重塔
時代/明治  所在地/京都郡みやこ町国分279-1
【指定年月日】
昭和32年4月23日

【公開等】
見学時間 自由(外観のみ)
問合せ みやこ町歴史民俗博物館 tel 0930-33-4666

豊前国分寺は、天平13年(741)の聖武天皇の詔勅により全国に創建された国分寺の一つである。宝亀年間(770〜781)までに七堂伽藍(塔・金堂・講堂・中門・南門・食堂・僧坊)が建ち並んでいたと考えられている。天正年間(1573-1593)に大友宗麟の兵火により伽藍は全て焼失したと伝わる。江戸時代に真言宗寺院として再興された。
三重塔は明治29年(1896)に第19世住職宮本孝梁の発願により建立されたもので、大工棟梁は緒方義高という旧豊津藩の藩庁建設にも携わった人物である。塔の高さは23.5m、礎石上に幅60cm、高さ23mの心柱が建つ。屋根は本瓦葺で、各層に縁が廻り、二層・三層には勾欄がつく。初層内部は四天柱を立て、床を高く張り造付壇を備える。近世以前の三重塔とは異なり初層の側柱を角柱、二層・三層に八角柱を用い、各階に床を張った平面、初層が大きく安定したプロポーションなど、近代の木造多層塔として貴重である。

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