寺院

福岡県に本格的な寺院建築が造営されたのは7世紀後半以降と考えられています。観世音寺、国分寺などで、残念ながら当時の建物は現存せず遺跡として残されています。鎌倉期になると禅宗文化が輸入され、博多の聖福寺や承天寺などの禅寺には宋の建築様式が伝えられて大小の伽藍を形成しました。この頃の寺院では、仏像を置く内陣と信者が拝む外陣からなる本堂と、僧侶が生活する庫裏との組み合わせが一般的になり、江戸期に入ると、本堂、庫裏、鐘楼、山門といった基本的な建物から寺院は構成されるようになります。このような小さな寺院が宗派を問わず県内に広く分布する一方で、浄土宗九州総本山の久留米善導寺には、江戸後期に建築された大規模な本堂と庫裏、広間と書院等の施設が良く残り、当時の大伽藍を今に伝えています。

地図から探す
寺院一覧