清水寺楼門は、清水寺の麓から仁王門をくぐり本堂へ向かう石段の途中に位置する。棟木銘によれば、当門は延享2年(1745)5月に上棟され、柳川藩6代藩主立花貞則を願主とし、大城源右衛門を大棟梁として建立された。楼門は、三間一戸、入母屋造、銅板葺(かつては檜皮葺)、二層楼門で、高さは10.8mである。円柱は礎盤上に円柱を建て、柱上には台輪を載せ、拳鼻を出す。上下層共に二重繁垂木で、下層組物は二手先斗栱で中備には蓑束を置き、上層は尾垂木をもつ二手先斗栱で中備には蟇股を置く。上層内部には仏壇を設置して、文殊菩薩、釈迦如来、四天王などを安置する。持送りの獅子や、菊花の透し彫りの木鼻、藩主立花家の家紋・祇園守のつく蟇又など細部装飾が丁寧に仕上げられている。