求菩提山は、豊前市の南に存在する標高782mの円錐形の山で、平安時代後期より、豊前修験道の中心的な山岳霊場として知られている。かつて「一山五百坊」と称されたように、山中には座主館跡、みそぎ場の他、多数の坊跡が残っている。八合目には大日窟、普賢窟、多聞窟、吉祥窟、阿弥陀窟といった修行の場があり、「五窟」と呼ばれている。山内には多くの文化財が残され、1142年(康治元年)に勧請された「銅筥」に納められた「銅板法華経」は、国宝に指定されている。