如法寺は、求菩提山の第一峰として栄えた中世の天台寺院であったが、戦火で焼け、江戸時代に禅寺として再興された。山門にある仁王像は、往時をしのぶ像である。2体の金剛力士像は、像高約278cmの桧材の一木造で、頭体部は内刳をし、背に蓋板をあてている。手は一方を下げ、一方を頭の横まで上げている。筋骨隆々としたたくましい姿というよりは静かで、おおらかに立っており、後世の補修が多いが平安時代後期作の仁王である。平安時代にさかのぼる数少ない仁王像で、貴重なものである。