福岡藩の初代藩主黒田長政が、豊前中津から筑前一国52万石を与えられ、慶長6年(1601)から7年がかりで築城した城である。平山城で、西側の入江を利用した「大堀」をはじめ、四方に堀を巡らせており、現在でも「大濠公園」として「大堀」の名残を残すなど、一部の堀は残存している。内部には天守閣はなく大中小の各天守台と47の櫓があったと言われ、多聞櫓が重要文化財として指定されている。古代には外交及び海外交易の施設として鴻臚館跡が設置され、近代には陸軍が施設を設置するなど古代から近代まで重要な位置として利用されていたことが分かる。