東光院に伝来する薬師如来坐像を守護する十二神将。桧材の寄木造。頭頂に、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の十二支をのせ、頭は巳・戌が甲を被るほかは、すべて怒りで逆立つ髪につくっている。躰部は鎧で武装しそれぞれ武器を各様に執り、沓を履いて岩座の上に立っている。全体が怒りをあらわし、手と体に動きをみせているが、比較的穏やかで、むしろユーモラスな感じさえ与えている。作風は洗練されたものではなく、地方味あふれ、全体の印象から鎌倉時代末期か、南北朝期の14世紀頃つくられたと考えられている。