長崎県壱岐市から出土した土器である。城ノ原出土の壺形土器が全体を赤く塗彩しているのに対し、当例は頸部分から上位の丹塗り(赤)を施しており、中・下位の無地とのコントラストが表現される。丹塗りの他にも、体部に3条、頸部分に1条の「突帯」と呼ばれる粘土の帯を巻いており、さらに口部分の端には刻み目を施している。いずれも弥生時代中期(約2000年前)の典型的な模様である。