曲淵五重石塔は砂岩製の石塔で建造年代を特定できる銘等はないが、室町時代のものと推定される。総高2.75m、地覆、基礎、塔身のほか、軸部を造出した笠石を重ね、相輪をおく。塔身の正面に仏像の彫があるが風蝕が大きく、現在は確認できない。伝説によれば、当地で亡くなった肥後国の小国孫右衛門供養のため、孫娘である尼がこの塔を建てお経を納めたとされる。昭和32年(1957)、曲淵小学校前の畑畔から校庭に移築された。