雷山千如寺の開山清賀上人の肖像。像高70cmの坐像で、桧材の寄木造、頭体部ともほぼ前後二材矧で、差首となっている。像容は法衣と架裟をまとい、正面を向いて坐し、頭部は円頂につくり、眉を深く彫り、口は開いて上の歯と舌先を見せ、あたかも静かに読経しているかのように見える。顔には皺を刻み、首廻りも痩せた風に造り老境に近いことを思わせている。両手には数珠・経巻を持つが後補したもの。全体にゆったりと造られ、胸厚も深く、架裟等もゆっくりと着した姿は古様を示しており、鎌倉時代に造られた像と考えられている。