秋月城本門は、もともと中世、秋月氏の古処山城の搦手門の遺構として伝わる。元和9年(1623)に黒田長政の三男長興が秋月藩を立てると秋月城の表門となった。明治13年(1880)に秋月黒田藩祖である黒田長興を祀る垂裕神社の参道に移築され神門となり現在に至る。秋月城本門は二本の控え柱をもつ薬医門で、切妻造、本瓦葺である。黒色に塗られているため、「黒門」とも呼ばれる。長屋門は、秋月城館の裏門であり、秋月城の遺構として当初の位置を留める唯一の建築として貴重である。