秋月の目鏡橋は、秋月城下町を流れる野鳥川に架けられた石橋である。石造単アーチ橋で長さ17.9m、幅4.6m、国内では珍しく花崗岩製である。この橋が架けられる以前は木造橋であったが洪水のたびに流されていた。当時、秋月藩は福岡藩に代わって長崎警備を務めていたため、中島川に掛かる石造の眼鏡橋を知り、秋月藩家老宮崎織部、郡奉行江崎半右衛門が長崎の石工を雇って橋の架け替え工事を行った。文化2年(1810)架橋工事が開始され、竣工間際に一度崩壊したが再度着工し、文化7年に完成したことが記録に残る。かつては「長崎橋」とも呼ばれていた。