広寿山福聚寺所蔵の藕糸織仏画は3幅あり、初代小倉藩主小笠原忠真侯夫人の永貞院紹善尼の発願にかかり、白色無地の藕糸をもって紺地の絹布の上に織りだされている。我が国の藕糸織仏画の中で最古に属し、優秀な作であるといわれる。永貞院は、生来信仰心が厚く、忠真侯が即非禅師に福聚寺を開山させたことも、永貞院の信仰心による力があったとされており、忠真侯の没後、その供養にこの藕糸織を発願したのである。