白馬山には足利尊氏にまつわる伝説が残されているが、劣勢の尊氏が本像に祈願し難を逃れたという伝承がある。像高50cm、桧材の一木造の坐像。頭頂から白衣をかぶる姿に特徴がある。細かく毛筋を彫り出した髪は繊細で、目鼻は整い、全体的に女性的な優しさを醸し出す。頭部に比して肩幅が狭く、なで肩となった姿勢から、室町時代の制作とみられる。白衣観音は中国宋元時代やその影響を受けた室町時代に好まれ水墨画等に多く描かれたが、室町時代の彫刻は珍しい。