若杉山石井坊護摩堂に伝わってきた不動三尊。針葉樹材を用いている。像高は不動明王が105cm、矜羯羅童子(左脇侍)が67cm、制託迦童子(右脇侍)が65cmを測る。三躯ともに、衣に配した装飾的な襞や、肉体の柔らかなモデリングに優れた造形を見せる。不動の忿怒相にも破綻や誇張はなく、厳しい中に整った美しさが認められる。総じて華やかで洗練された造形をもつ秀作である。