木屋瀬は筑前六宿の一つで、長崎・薩摩に通じる宿駅として交通要衝であった。この地に遠賀川筋と同系統の盆踊りが伝えられている。踊りは並手(思案橋)、次郎左(みやこ)、本手があり、並手の中に七手(男舞でお天気、姫女、三番叟、後ろ、水棹、投網、弥次郎兵衛の七つの変手)が入る。太鼓と二上りの三味線にあわせ踊る。踊子は男女共手甲・脚絆で、男は三度笠に腰にブラリ提灯を差して、女性は妻折れ笠で、いわゆる道中姿である。唄方・囃子の男は手拭を、女は鳥追い笠をつけている。毎年盆に氏神や新仏の門前等の舞庭で踊られるが、大名行列の奴の仕草や、かけ声等もとり入れられている。