王塚古墳は6世紀中頃に築造された全長86mの前方後円墳である。主体部の横穴式石室の壁や天井全体に極めて鮮やかな装飾を施しており、その豪華さは他に類を見ない。装飾は三角文や蕨手文、双脚輪状文のほか、人物や馬や盾、靫等が描かれ、天井には星を表現した珠文も多く見られる。石室の石屋形や石棚を持つ構造も特徴的であり、また出土品の鏡や馬具、武具等もその豪華さから国の重要文化財に指定されている。春と秋には石室の一般公開が行われており、装飾の一部を見ることができる。