光願寺は千年の歴史をもつと伝えられる禅宗の古刹であるが、昭和20年の水害の際の土砂崩れのため全滅し、現在は他所に移転している。この水害の際、このクスノキのみはひとり土砂を受け止めて、泰然自若として生き残り、僅かに枝の一部を強風で折損したのみであった。その規模は、胸高周囲9.4m、根回り15.6m、樹高42.0m、枝張り東西29.0m、南北20.0mであり、幹は南西面からの傷により空洞を生じている。