ヤマザクラは、障子ヶ岳から北東へ延びた尾根から谷部に至る傾斜地に位置し、千女房のヤマザクラと呼称される。樹高約19m、幹周約5m、枝張り24m(東西)26m(南北)を測り、四方に枝を広げた姿は雄大で美しい。幹周から樹齢は約300年と推定される。根株付近や樹冠部の成長が阻害された部分に、一部壊死が認められるものの、当該箇所からの腐朽の進行は遅く、材部は堅く維持されている。また、樹幹部の組織は活力が認められる。本樹は、本県下における最大のヤマザクラである。