瀬戸内海西端の周防灘に面した稲童古墳群から出土した古墳時代前期末葉から中期後半の古墳副葬品。8、15、21号墳の副葬品160点と、附37点で構成され、甲冑などの金属製品を豊富に含むことを特徴とする。なかでも21号出土の優美な金銅立飾が付いた眉庇付冑は国内外に例がなく、立飾の形状は、朝鮮半島に系譜を辿ることができる。周防灘沿岸における古墳時代前・中期の古墳副葬品一括として貴重であり、同一古墳群内で武器、武具、馬具類の形態的、技術的変遷を辿ることができる稀有な資料であり、学術的価値が高い。