女山神籠石は、筑後平野を東西に流れる矢部川をのぞむ標高約190mの古僧都山に構築された。全長3kmに及んだと推定される列石は、巨大な礫岩の切石を西側に開いた状態で山麓から山腹にかけて扇状に巡らせたものである。西側の谷部には4ヶ所に水門が設けられ、内2ヶ所の保存状態が良好である。特に粥餅谷水門は、幅7m、高さ2.5mにわたって4~5段の切石で組み上げられ、構造がよくわかる好例である。