急な石段を上り詰めた鍾乳洞の中の御堂に鎮座する像高275cmの坐像。内尾薬師の名で親しまれる巨像で、樟を材とした一木造。威厳ある面部、力強く古様な耳や体の肉づきなどとあわせ、平安時代の造像と判断される。絶壁の山中に祀られる巨像は、古代から続く厚い信仰心を強く印象付けている。