弥生時代中期(約2100年前)の集落跡の土坑から出土した、多鈕細文鏡2面と甕形土器1つである。鏡面を合わせた形で土器の中に水平に置かれ、甕形土器により蓋をした状態で出土した。鏡は、朝鮮半島で製作され日本にもたらされたものであり、北部九州では墓の副葬品として発見されていたが、若山遺跡で初めて集落跡から出土した。丁寧に鏡が納められていることから、何らかの祭祀に使用したものと考えられ、弥生時代における大陸・朝鮮半島との関係を含め、当時の社会を知る上で貴重である。