嘉麻市上臼井の千手川に点在する約60基の甌穴群である。甌穴は、流水の営力に伴う下刻作用の過程で見られるたて穴で、岩質、水量、流速という3つの条件が揃った際にしか形成されず、「河食による造化の妙の極み」と言われている。現地で確認される形態は様々で、直径、深さ共に約十cmのものから、直径約1m深さ約2.5mのものまで多岐にわたる。県内で、これほどの状態、数量の甌穴が形成されている箇所は確認されておらず、地質学的にも貴重である。