観世音寺の本堂(旧講堂)の本尊であった像高321cmの坐像。樟を用いた寄木造。おだやかではあるが張りのある顔、なだらかにのびる肩の線、衣文の流れもゆったりとのびやかで、円満整美と称される平安時代後期の典型的な姿である。康平7年(1064)に寺は大火に襲われるが、復興される中にて治歴2年(1066)に造像された。