桧材一木造で像高96cm。甲冑に身をかため、左手に宝塔を掲げて立つ。胎内に墨書銘がわずかに見えるが「仏師□□□□□阿闍梨位」とだけ見えて判読できない。平安時代の在銘仏は九州内で十指に満たないなかで、本例は平安時代末期の様式を示し、甲冑や衣文の彫りもよく整った像として貴重である。