石割枇杷は、この地に多い石灰岩の転石の割れ目に自生して、しかも石を割って生育したかの如き様相を呈している。その規模は、胸高周囲76cm、樹高8mで、樹勢は健全である。枇杷は元来中国、インド地方の原産とされているが、九州・四国・本州には自生があり、香春岳もその一つである。 なお、この樹は、上方の枝が下方に彎曲して別の下枝と天然に癒着し、いわゆる「自然接木」となっている珍現象もみられる。